良い文章を書くには、取材対象への愛とリスペクトが必要だ

ライターの考え方

こんにちは!七尾なおです。

取材で話を聞いていると、すぐに相手や商品のファンになってしまいます。我ながら単純だと思うのですが、案外その単純さがライターには必要なのかもしれません。

良い文章を書くには、愛とリスペクトが必要?

いつかどこかで、「対象への愛やリスペクトがなければ良い文章は書けない」と聞いたことがあります。

……と聞くと、なんだかちょっとハードルが高いように感じますが、要は好きなもの・コトについて書いた文章からは熱量が感じられるので、その分良いものに仕上がる。ということなのでしょう。

わたしは難しい文章術については言及できませんが、ブログ論とか読んでいても同じようなことが言われていますね。

だからこそ、ブログテーマには「自分の好きなもの」を設定せよ!とされることが多いです。好きとも、興味深いとも思えない対象について、延々と長文をしたためなければならないって……ちょっと考えただけでも苦行ですからね。

でも、ライターの書く文章は「頼まれて書くもの」です。自分の好きなことを、好きなように書いていいブログの文章とは根本から違います。

もちろん、ライターによっては好きなテーマのネタを持ち込んで、やりたいようにやる!ってスタンスの方もいるでしょう。でもわたしを含め、多くのライターはそうではないはずです。

得意分野、好きな分野などはあっても、100%好き勝手に書くことはできません。そんな制約があるなかで、どうやって対象に愛やリスペクトを抱くんだろう?と思っていたんです。

自分の意外な性格が、取材時に役に立っている

あえて長所とも短所とも言いませんが、わたしははっきり言ってかなり単純です。しかも、ものすごく影響を受けやすい。

その性格自体は、あまり好きではありませんでした。ただ最近は、「単純だからこそ愛やリスペクトが生まれやすい、お得な性格じゃないか!」と考えを改めることにしました。

冒頭にも書いたように、思いや実際の取り組みなんかを聞いたり調べたりするうちに、いとも簡単に対象を好きになってしまう傾向がめちゃめちゃ強いんです、わたし。

「わあ、すごい!」と思ってから、それをなんとかして広めるお手伝いがしたいなー!までがセット。

と聞くと、なんかすごくライター向きな気がしてきますよね?あとはそれを端的に伝えられるだけの充分なスキルがあればね……いいんだけどね……えへへ( ;∀;)

そういった特別な感情を抱くためには、やっぱりリアル取材ありきだなぁと思います。ネットに落ちている情報をかき集めるだけでは、ちょっと足りない。自分で実際に見たり、聞いたりするからこそ、かなあと。

記事の性質によって必要ない場合もあるかな?

良い文章、とざっくりくくりましたが、情報やハウトゥーをわかりやすく伝えるような記事は、またちょっと違うかなと思います。そこに必ずしも愛は必要ないかと……とはいえ、テーマに対する知見や情熱はあるに越したことないですが。

わたしは、ネットリサーチをもとにして書く、いわゆるこたつ記事も書きます。ネットリサーチも広義では取材といえると考えているので、「取材記事」って呼び方はどうなんだろうなーと、個人的には感じているのですが……。

そういった記事については、クライアントの意向にもよりますが、淡々と書くことが最重要だったりします。かえって個人的な感情があると、それがノイズになることも。

もちろん取材をもとに書く記事だって、ライターの個人的な感情が全面に出ることはないですけどね。というわけで、書くものによっても変わってくるかなとは思います。

まとめ

良い取材記事を書くには、相手への愛やリスペクトといったプラスの感情が欠かせないと思います。そのためには、見たり聞いたりして相手のことをよく知る必要がありますね。

それまで縁もゆかりもなかった対象に対して、愛やリスペクトの気持ちを持つのって難しいのでは?と思っていましたが、単純で影響を受けやすいという、一見あまり良くなさそうな性格が役に立っています。意外にも。

性格や経験といった、自分を構成するいろいろな要素がふと役立つことがある。ライターってとっても不思議で、おもしろい仕事ですね。