Webライターは本当に「誰でもなれる」職業なのか?

ライターの考え方

先日とある方から、「知り合いの子がライターになりたいって言ってるんだけど」という話を聞きました。そこで今回は、Webライターって誰でもなれるのか問題についてわたしの考えを記録しておきます。

「サラリーマンなんてやってられない!」「ライターってなんか自由で良さそう!」と考える人にも読んでもらえたら幸いです。

Webライター飽和問題

「『ライターです』と名乗れば、その瞬間からあなたはライターです」

こんな言葉がインターネットの海に漂うようになってから、Webライターを志す人、名乗る人がぐんと増えました。ちなみに、わたしも(Webに限定はしていなかったけど)そのうちの一人です。

わたしがライターを志した頃からは既に数年が経過しており、現状がどうなっているのかはっきりとは知りません。

が、相変わらずの「クラウドソーシングの単価安すぎ問題」などを見るにつけ、当時の勢いは変わっていないか、むしろ加速しているのではと考えています。

つまり今、Webライターはいっぱいいるんです。

いっぱいいるということは、希少性が薄まっているともいえます。すると「いっぱいいるんだ、じゃあ誰でもなれるんだね」と考える人が増えます。

コンビニやファミレスでバイトする感覚で、Webライターの仕事を始める人が大勢いるということですね。

実際わたしも、見知らぬ大学生くらいの女の子が「お金なーい」「ライターとかいいみたいだよ」みたいな会話しているのを聞いたことがあります。

「なれた」その後は?

「ライターです」と名乗ればライター。それは間違いないでしょう。

医師や薬剤師、看護師、教員などのように資格を必要とされる職業ではありませんし、実際わたしも、履歴書にまともに書ける資格は普通自動車免許しかありません(しかも運転できないペーパー)。

でも当然ながら、仕事としてずっと続けていこうと思うなら「なれた」だけでは足りません。コンスタントに仕事を受注し、売上を上げ、収入を得なければ、本当の意味でライターとして仕事をしているとは言えないのです。

(名乗るのは本人の自由ですが、『ライター』と肩書が書かれた名刺を持っているだけで満足できるのか? といえば、難しいと思います)

わたし自身は細々と活動するホソボソライターなのであまり偉そうなことは言えませんが、専業ライターとして3年目に突入したのは事実です。なので、「なれた」のその先を歩けているかなという感覚はあります。

「誰でもなれるんなら、自分にも簡単にできそう!」と安易に考える前に、「その後」についてもちょっとだけ考えてもらえたらな、と思います。

Webライターは複業から始められる

何もわたしは「安易にライターなりたいなんて言うな!」「続けられる覚悟を持ってからやれ!」なんてことを言う気はありません。

わたし自身、子どもを育てながら外で働くことに疲れ切ってしまったのがきっかけで今があります。

仕事と育児の両立に悩んでいるママさん、赤ちゃんを抱えて働きたくても働けないママさん、もしくは身体的に無理がきかず企業勤めが難しい人や、家族の介護などさまざまな問題を抱えている人。

いろんな事情を抱えている人にも始めやすい職業として、Webライターはおすすめできると思います。

でも、どんな仕事も万人に合うものはありません。わたしは「ライター楽しい! いやっほう!」と思ってて、人生パラダイス……までは至らなくともまあまあハッピーな日々を送っていますが、中には文章を書くのがとんでもなく苦痛だという人もいるでしょう。

でも、そう気づいたとき既に前の会社を辞めていたらどうでしょうか。なかなかな人生ハードモードに突入です。

そうなる前に副業でも複業でもいいので、一度トライしてみたらいいんじゃないかなと。

Webライティングは在宅で完結する仕事も多く、本業の傍ら取り組むことも可能です。実際、そうして活動されているライターの方は大勢います。

冒頭で触れた「ライターになりたいと言っていた子」はまさに、勤めていた会社を辞めていきなりライターなりたいと言い出したタイプだったので、(しかもこれまでに文章を書くのが好きとかそういうこともなく、単にステレオタイプのサラリーマンになりたくないと言うタイプ)ちょっと心配だなあと……。

まあ、知り合いでも何でもないし、わたしがここで心配したところで仕方ないんですが。

フリーランスはそんなにフリーじゃない問題

「フリー=時間や場所にとらわれず働ける」なんて夢のようなイメージが先行しているようです。

確かに嘘ではない、嘘ではないが、それが本当の自由かといえばどうなのかなあという感じ。

定時や出勤という概念が存在しないので、いつどこで仕事をしても基本的には自由です。確かにそう。

でも裏返せば、いつでもどこでも仕事をしなければいけないような、常に追われる感覚から抜け出せないとも言えます。

フリーランスが一人ブラック企業とか、ワーカホリックとか言われがちなのはこのためです。実際、めちゃめちゃ稼いでる人ほどめちゃめちゃ働いています。心配になるくらいですね、マジで。

ただ、それも含めて自分の裁量で決められるのは魅力ですね。わたしは現在、稼ぎよりも家族を重視する生活にシフトしているので、仕事は控えめ。

不安になることもなくはないですが、そこはやはり、ダブルインカムの強みですかね。

でもこの「不安になる」がまたミソで。

給料と違い、定期的に収入を得られる保証がまったくないのがフリーランス。だから常にどこかしらで不安だし、不安定です。

どんなにベテランの方でも、多かれ少なかれこうした気持ちは感じていらっしゃるのではないかな、と思います。

まとめると、「仕事」自体からフリー(自由)になれる瞬間がひとときもないんですね。いつもどこかで仕事のことを考えてしまうという。

ホソボソライターのわたしでさえそうですから、他の方はもっとだろうことは想像に難くありません。

サラリーマンをディスってはいけない

冒頭の子は、スーツを来て毎朝決まった時間に通勤するサラリーマンをディスり、「自分はああはなりたくない!」と言い放ったそうです。

しかし、それはちゃんちゃらおかしな話だと思います。

まず、社会はだいたいがサラリーマン、組織に属する人が回してくれています。一人のフリーランスがどれだけ高いスキルを持っていても、たった一人の力でできることは限られるのです。

家を建てたり、電車を走らせたり、道路をつくったり。こうした社会を支える枠組みをつくっているのは、やっぱり基本的には組織です。

組織に属していれば安心という思考は危険ですし、これからは個の力が重視されていくと言われていますので、個々のスキルを高める努力は不可欠でしょう。

でも、どちらかがどちらかをディスるのではなく、お互いに補完しあって良い社会をつくっていくのが大事だと思うんですね。なんか大きな話になっちゃったけど……。

影でサラリーマンをディスっているフリーランスに、企業が仕事を振りたいと思うかな? ということも、頭の片隅に置いておくと良いかなと思います。

Webライターは誰でもなれるが、そこからが大事

Webライターは、誰にでも門戸が開かれた職種だと思います。それは確か。

それにわたし自身はライターという仕事が好きだし、育児中の母親としては在宅メインで働けることもすごく助かっています。

なので、本当にやってみようかな!? という人は、どんどんトライしてみたらいいんじゃないかなと思っています。

でも決して楽して儲けたり、自由にストレスフリーに過ごせたり、そんな都合のいいことはないです。

なってからが大事。これはライターに限らず、なんだってそうですが……わたしも精進したいと思います!