2019年12月にNintendo Switch版およびAndroid・ios版がリリースされた「BUSTAFELLOWS – バスタフェロウズ」(バスタフェ)の体験版(スイッチ版)をプレイしました。
ゲームジャンルは「あざやかな悪に染まるアドベンチャーゲーム」と乙女ゲームらしからぬ新しさ。というか、乙女ゲームというくくりではもはや語れないのかもしれません。
まるでミステリードラマを見ているような、はたまたアクション映画を見ているような、そんなハラハラドキドキ感とときめきがうまく融合した新感覚アドベンチャーゲームです。
バスタフェをオススメしたいのはこんな人!
・ちょっとアングラな世界観が好き
・骨太で厚みのあるシナリオを欲する
BUSTAFELLOWS – バスタフェロウズのストーリー
アメリカ東部の街、ニューシーグ。
悪徳弁護士と名高い『リンボ・フィッツジェラルド』は、急な弁護の依頼を受け警察署へと向かった。
そこで出会った男は「この面会がなければリンボは死んでしまう運命だった」と言う。
奇妙な話に困惑するリンボ。そして男は、まるで女のような不自然な口調で言った。
“今日”は私にとっては再放送なの。
私はあなたが死ぬのをこの目で見た。
出典:公式サイト
物語の舞台はアメリカ、東海岸に位置する大都市『ニューシーグ』。華やかさの裏には金や権力といった闇が渦巻いていて、登場人物はその中で自分なりの“正義”を胸に日夜戦っています。
わかりやすい正義のヒーローとはちょっぴり違うけれど、それでもそれぞれの信念を抱いた彼らの姿に、気づけば目を奪われているはず……!
BUSTAFELLOWS – バスタフェロウズのキャラクター
テウタ(CV:近藤唯)
ニューシーグで活動するフリージャーナリスト。幼い頃に兄が殺される事件を経験し、正義を果たすことを胸に記者になった。「他人になって時間を遡る」という不思議な能力を持ち、それを取材や人助けに活かしている。性格は明るく快活で積極的。運動神経は抜群で、特に足の速さが自慢である。記者なのに写真を撮るセンスがない。
リンボ(CV:KENN)
殺人罪でも無罪にしてしまう悪名高い弁護士。明るく飄々とした態度で常に余裕を感じさせる男。自分なりの基準で法を利用し、正義を果たしている。『悪徳弁護士』などと呼ばれてはいるが、法の網をかいくぐる手腕は痛快で、街ではヒーローのような人気ぶりである。同じく法律家の姉には全く逆らうことができない。
シュウ(CV:細谷佳正)
リンボと組んでバウンティハンターを生業とする一方で、殺し屋を殺す殺し屋、いわゆるキラー・キラーとして活動している。気だるげな態度からやる気がなさそうに見えるが、自分なりの美学を持っている。音もなく殺す暗殺を得意とし、格闘技、射撃技術はトップクラス。特に遠距離の狙撃は随一。愛煙家。
ヘルベチカ(CV:吉野裕行)
ニューシーグで人気の美容形成外科医。変装や演技が得意で、女装もお手の物。道ゆく女性を点数付けしたり、軽薄な印象を与えがちだが、生まれ持った外見は変えることができる、生まれ変わることができるという信念を持っている。自分の容姿や能力に高い自信を持っているが、自身の過去の記憶はほとんどない。
モズ(CV:福山潤)
法医学研究室の研究員であり、検死局の主任を務める検死官。死体から様々な情報を見つけ出すことで、警察の捜査に協力している。寡黙で、表情や態度に感情を出さないため、無感情だと誤解されがち。検死局では死体に話しかけたり、動物の死体を解剖するのが趣味だと噂されている。 自転車が好き。
スケアクロウ(CV:白井悠介)
インターネット上で有名なサイバーギーク。ハッキングやマネーロンダリング、盗み、情報屋など、さまざまな分野に高い能力とコネクションを持つ、自称『裏社会のボス』。インターネット上では顔が広いが、本人に会ったことがある人は少ない。大変陽気なお調子者で、子どもっぽいところがある。
BUSTAFELLOWS – バスタフェロウズのシステム
まず前提として、今回プレイしたのはスイッチ版ですので、スマホアプリ版とは一部操作方法に違いがあるようです。
そのうえで、スイッチ版にはクイックセーブ・ロード、スキップ・オート、バックログ閲覧など、一通りの機能は備わっているようでした。
ただ、選択肢が表示されている状態でのクイックセーブには対応していないので、そこだけは注意が必要です。
選択肢については「正しい回答を選ぶ」以外にも、時間制限があるなかであえて「何も選ばない」という選択もありと、結構な難易度なのでは?という感じを受けました。
間違いなくサクサク攻略したい場合は、こまめにセーブをとって進むのが良さそうです。
BUSTAFELLOWS – バスタフェロウズ体験版をプレイした感想
ここからは、バスタフェ(体験版)をプレイしてみた正直な感想を書いていきます。
キャラクターの表情が豊かで躍動感がある
まずびっくりしたのが、表情差分がすごく多い!バリエーション豊富!という点です。
通常のゲームでは考えられないほど多くの表情・動きが用意されているため、静止画にもかかわらずキャラクターがいきいきと動いているように感じられます。
スチルでも表情がコロコロと変わるので、ぐっと引き込まれる感覚を得られました。
テキストにないボイスがある
こういったゲームでは、テキストがあって、それに合ったボイスが流れるというのが一般的ですよね。しかしバスタフェの場合、セリフがないのに後ろの方でガヤガヤ喋ってるみたいな演出がなされるんです。
たとえば飲食店で注文するというシーンでは、集まった人間が次々と注文を投げかけているボイスが流れます。テキストはなく、自然にボイスとボイスが重なり合うように流れるんです。
他にも、テキストありで喋っているキャラクターがいる後ろの方で、やんややんやと会話が聞こえるなんて演出もありました。
日常生活ではこれが普通ですが、ゲームではなかなかありえないことですよね。これにより、より自然な会話や場が表現されています。
世界観をよく表しているビジュアル
『ニューシーグ』の街並みやクラブなど、たくさんの背景が登場するのですが、これがまたものすごいクオリティです。
単純に美麗なビジュアルだというだけでなく、まるで本当にそこにいるかのような錯覚を覚える、そんな没入感にとらわれるリアリティがあります。
ヒロインに親近感
これはあまり共感を得られないかもしれませんが、ヒロイン・テウタちゃんの職業は記者、フリーライターなんですよね。わたしも同じ仕事をしているので、ものすごく親近感を抱いてしまいました……。
仕事に対する姿勢とか、勉強になっちゃったりもしてます。
それはそれとして、けっこう知的なワードも飛び交っていますよね、バスタフェ。詩人のセリフとか。
そういう面でも、甘さやハラハラだけでない作品自体の奥行き、厚みを感じます。
ここからどう恋愛につながるの?という興味をそそられる
体験版では、チャプター1までを無料でプレイすることができます。テウタちゃんの特殊能力のせいで、序盤こそみんな疑いの眼差しで見てくるものの、終盤にはまあまあの好感度まで上昇したようです。
しかし、です!ここからいったいどんな感じで恋愛に発展していくの???ん???
というあたりが、まだまだ見えてこない!くう、気になるよ!!
ギャップに萌える筆者的には、おいしい予感しかしません……!!!
謎しかない
当然ながら、チャプター1の時点では物語の全貌がさっぱり見えてきません。
みんな何かしらの事情を抱えているようだし、それはそれとして大きくて厄介な問題に巻き込まれていそうだし、あーもうどうなっちゃうのこれから!?
という、先が気になる系のストーリーが好きな人には超絶おすすめ。筆者はこういうの大好きです。
おわりに
コンシューマとアプリとを同時リリースってすごく珍しいですよね。アプリ版も買い切りだから、追加課金しなくて遊べるのはうれしいポイントだと思います。
ただ先述のように、背景でわいわいと流れるボイスも必聴なので、できればイヤホンをつけて音ありで聞いてほしいところですね!
バスタフェは文化放送エクステンドさんからリリースされているのですが、これはVita版の「Side Kicks!(サイドキックス!)」を出している企業です。サイドキックス!もすごく気になっていたんですが、未プレイなんですよね~。
サイドキックス!もバスタフェもクライムサスペンスをテーマとした作品で、バスタフェサイドキックス!の世界観を継承していると言われています。うーん、気になる!
バスタフェはすごく好きそうな香りがぷんぷんしたので製品版を購入するとして、そのうちサイドキックス!にも手を出したいなと思います!