シナリオ・センターの課題・4回目。縦書きツール「VerticalEditor」を導入

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シナセンの基礎通信を受講しています。先日、4回目の課題の書いてポストに投函したところです。

現在の課題の内容としては、とあるテーマ(○○な人)に沿ってシナリオを書く、というもの。量は200字詰め原稿用紙3枚程度と短いです。1つのお話を作るのではなく、あくまでワンシーンを描いています。

シナリオと小説の違い

シナセンの講座を受けるまであまり意識していなかったんですが、シナリオと小説は違うんですね。そりゃそうかもしれないけど、普段目にするのは「ノベルゲームシナリオ」が圧倒的に多いもので、そのへん曖昧でした。すごく。

 

どう違うかっていうと、(まあまだ4回目なのでたいした知識ではないんですけど)心理描写の有無ですね。

 

小説は文章の中に心理描写がガンガン入る。でもシナリオの場合は入りません。これは、シナリオがあくまでテレビや映画といった映像作品のベースとなるものだから。

 

例えば「彼は、昨夜の妻との言い争いのことを思い出しながら、目の前の女性に向かって微笑んだ」という描写があったとします。例があまりに下手なのはおいておいて、小説ならこれはありですよね。

 

ではシナリオならどうか。NGなんです。なぜなら、これを映像にしたとき「彼が妻との言い争いのことを思い出している」ことを表現するのはまず無理だから。

 

小説のシナリオの大きな違いは、つまりそういうことなんですね。

 

一方、ゲームシナリオはどうでしょう。書き方は作品によって異なりますが、心理描写は普通に入ってきますよね。小説とは違って絵や音(声)がありますが、映像ではない。やっぱり「ノベルゲーム」という言い方がしっくりくるのだろうなあ、と妙に納得してしまいました。

 

原稿用紙、縦書きに対応!小説を書くのにぴったりな「VerticalEditor」

さてタイトルの件。実は今回から新しいツールを導入してみました。

……というのも、シナリオの執筆が難しいんですよ。何がって、文字数の感覚がつかみにくくて。

 

なぜ、原稿用紙に書くのが難しいのか

基礎通信は原稿用紙に手書きで記入し、それを郵送するという超アナログな手法を使っているんです。普段パソコンのエディタを使っている身としては、これがとっても難しい。

 

パソコンを使っての執筆なら文字数はツールで簡単に調べられるし、なんとなくの肌感覚も備わっています。でも手書きになるとそう簡単じゃない。原稿用紙に直で書き始めて、文字数がオーバーしたり不足したりするのも困るし…

 

それなら、とテキストエディタで書いてから転記しようとしたら、今度はシナリオ特有の書き方が邪魔をするんですよ。

 

これ盲点だったんですが、「シナリオの書き方」って地の文(ト書き)は○字下げ、セリフの2行目は○字下げとか細かく決まっているんですね。この字下げの分まで考慮して、文字数をカウントしないといけないんです。原稿用紙まるまるいっぱい使える、というわけじゃないんですよ。

 

そこで困ったわたくし、Google先生にご相談申し上げましたところ……見つけましたよ!便利なツールを。

 

シナリオ形式あり!字下げにも対応できるVerticalEditor

VerticalEditorは、縦書き・ふりがな・シナリオ・印刷に対応したエディタです。各種設定を変更することで、原稿用紙・大学ノート・便箋などの様々なスタイルを実現できます。
※ソフト配信元であるTrueStoriesより引用

 

VerticalEditorは、ダウンロードして解凍するだけですぐに使えるソフトです。上記リンク先からダウンロードが可能。機能・使い方についての詳しい説明も見られます。

 

いろいろな使い道があるようですが、とりあえず画面を見ていただきましょう。

 

 

これがデフォルト画面。見慣れた原稿用紙ですね。で、画面上段のプルダウンをクリックすると……

 

 

このように、選べるスタイルがずらりと出てきます。ちなみに、わたしがシナセンの課題制作で利用しているのは「台本形式」

 

 

文章にはまったく手を加えていませんが、デフォルトと比較するとかなり変化が見られますよね。具体的には、

 

  • 見出しの背景色が変更
  • 地の文の字下げ
  • カギカッコ部分は字下げされない

 

このような変化があります。なお、例ではカギカッコ(セリフ)が1行で終わっているのでわかりませんが、セリフの2行目からは○字下げといった設定も可能です。

 

また、これまた例ではわかりにくいですが、縦の列に表示できる字数も設定で変更できます。というのも、原稿用紙に縦書きする場合、『どこで改行するか』も重要なんですね。

 

例えば行の1マス目で文章が終わってしまった場合と、1行いっぱい書ききった場合とでは、同じ1行でも書ける文字数が全然変わってきますよね。変なところで改行してしまった結果、既定の枚数に書ききれなかった!という事態にもなりかねません。

 

このへんも、普通のテキストエディタにばーっと書いているだけではわかりにくいんです。なので、VerticalEditorを見つけられてよかった!

 

ちなみに、好きな設定を保存しておくと、プルダウンから呼び出せるようになります。

写真では見にくいかもしれませんが、プルダウン一番下に「台本形式_シナセン」という項目がありますよね。これはシナセンの課題に合わせてわたしが作ったスタイルで、デフォルトの台本形式とは、字下げの設定などが異なります。

もともとの設定に上書きすることもできるんですけど、なんとなく別で作ってみました。

 

おわりに

と、こんな感じで自分なりに工夫しつつ、シナリオセンターの通信講座で勉強しています。

 

もともとはお仕事につながるステップになれば、と考えて受講し始めましたが、今はシンプルにシナリオ制作を楽しんでいる自分がいますね(笑

 

もちろん仕事になれば御の字ですが、実を結ばなくても、趣味として続けていけたらいいなあと思っています。今は。