こんにちは。七尾なおです。
Amazonで激安セールをやっているということで、
ついポチってしまいました。
結論: 涙なしには読めませんでした…。
あらすじ
工場で働く18歳の片桐真実(かたぎりまこと)は、自分を中卒だと笑い捨てた周囲を見返すべく、高校受験に失敗した妹の真彩(まあや)と共に人種のルツボ“通信制高校”に入学する。そして入学式当日、見目麗しきお嬢様・逢澤莉央(あいざわりお)と劇的な出会いを果たす―――。『ドットインベーダー』の著者、熱描!ムキダシのリアル青春ラブコメ、待望の第1集!!
青春ラブコメ、というジャンルが当てはまるのかどうかは微妙なところですが、恋愛の描写についてはフフフ、と微笑ましく読めます。
家庭環境でグサッ
主人公は家庭の事情で、中学卒業と同時に働き出し、それ故にいろんなつらさを背負って生きています。
弱音を吐くのはカッコ悪いと、ずっとガマンし続けてきた彼が絞りだした「ふつうがよかった」ということばが、グサッとわたしの心に突き刺さりました。
わたし自身も、決して「ふつう」ではない家庭環境のもとで育ちました。
友人があたりまえに持っているもの、あたりまえに選べた道、そういったものをあきらめながら生きてきたなかで、それでも泣き言は言うまいという姿勢を保ってきたつもりです。
それは、「自分よりも苦しい境遇のひとはいくらだっている」とか「かわいそう自慢はダサい」とか、いろいろな気持ちが混ざり合って形成されてきた、わたしなりの美学なのです。
でもね、本当は、わたしだって「ふつうがよかった」んです。
孤育てでグサッ
物語のなかに、シングルマザーが登場します。
まだ小さな娘を抱えて懸命に生きているのですが、いっぱいいっぱいになった瞬間、娘に向かって怒鳴ってしまうシーンがありました。
これも、わかる。わかり過ぎる。涙をぼろっぼろに流しながら読みました。
シングルマザーでなくとも、育児中に孤独を感じるお母さんは少なくないはずです。
わたしはアクティブに外に出るタイプではなく、頼れる親や親族もいません。育児休暇中なんかは、しょっちゅう世界中に自分とわが子だけが取り残されたような錯覚に陥っていました。
作中のシーンのように、こどもを怒鳴ったこともありましたし、手をあげたこともありました。
そしてその度ごとに、自分の未熟さダメさに打ちのめされては、こどもの無邪気さに救われてきたのです。
いまはこども達もあの頃よりすこし大きくなり、わたしも母としてすこし成長したかもしれません。毎日、あの小さな小さな閉ざされた世界のなかで、泣きながらこどもと向き合っていた頃をなつかしく思い出します。
けれど、いまもどこかで泣いているお母さんが必ずいるんです。孤育てって、つらいです。
結局、自分が一番気にしている
主人公は中卒であることで差別されたくない、という強い思いがありますが、実は自分自身が一番それを気にしていて、卑屈なところがあります。
わたしもそうなのかもしれない、と気づかされました。
家庭環境がなんだ、学歴がなんだ、そんなものに自分の価値を貶められてたまるか!と思っていながら、その実すっごく気にしてる。
だから、わたしははやく家族が欲しくて恋愛ばかりに力を注いで生きてきたし、いつまで経っても新社会人を直視できないのです。
マンガっていいね
マンガを読んで、こんなに心を揺さぶられることになるとは思いませんでした。
わたしはもともとマンガが大好きなのですが、最近は遠ざかっていましたね。
こうやって、良書を発掘するのはとっても楽しいですね!
ライティングの課題もやりたいし、ブログも書きたいし、本も読みたいし、ゲームもしたいし、マンガも読みたい。時間がいくらあっても足りませんが、実際にはほとんど手をつけられていません!ぐぬぬ。